#13の理由 を見た。本当に心が痛い

最近読んだ本 「砦なき者」野沢尚/「半島を出よ」村上龍

9月に会社に戻って、貴重なランチの30分(保育園に早く行く為に、ランチを30分に短縮してもらっている。)の楽しみとして本を読んでいる。

どうせ30分では外食は無理なので、お弁当を持って行くか買ってきて、席で本を広げながらパクつく・・・。消化には悪いかもしれないけれど、至福の時です。

子供を寝かせて、家事が終わってから読もうと思っていても、眠気には勝てず。なので、本当に貴重な読書タイムはお昼のみになってしまう・・・。

で、最近読んだ二冊。(半島を出よは上下なので3冊か。)あまり日本人の作家のものは池波正太郎以外読まないのだけれど、珍しく日本人の作家の作品を二つも読んでしまった。

砦なき者砦なき者/野沢尚

先週末にユキとムラが昼寝をしている時にテレビで再放送をやっていたのを途中から見て、妻夫木聡の悪役ぶりに思わず引き込まれ(いやー、普段ドラマを滅多に見ないのだけれど、たまに見かける妻夫木くんは好青年・・・。でも、それとギャップのある無機質な感じの悪役は・・セクシーだった~。参りました。主役の役所広司もやっぱり好きだなぁ・・。)、最初からのストーリーがどうしても知りたくて即買いに行った一冊。野沢尚の本も当然初体験だった。

ドラマとはストーリーがかなり異なるものの、なかなか面白かった。ミステリものはあまり詳しいコトが書けないのが難点だけれど、メディアとメディアが育てたモンスターの対決という割とありがちかなぁ、と思える設定だけれど、どっちを善とも悪とも取れないあいまいな敵同士の対決に持っていった辺りが最後まで勝敗を予想できない面白さに繋がっていたのかなぁ。

でも、細部は小説の方が良く描けているけれど、物語の展開的にはドラマの方が私は好きだな。モンスターに魅入られるジャーナリストの凄みというテーマの方が面白かったと思う。

八尋樹一郎という悪役のイメージが何となく浦沢直樹の「モンスター」のヨハンと何となくかぶる感じがするのは私だけ??

で、もう一つ。

半島を出よ(上)半島を出よ(上)(下)/村上龍

出版されてすぐに買ったものの、ハードカバー上下は相当な分量で、結局読み終わるのに半年位かかってしまった。

こりゃすごい本だった。感想は一言、面白い、そして怖い。

近未来(今から7年後位)の設定で、福岡ドームが北朝鮮のテロリストに占拠される。その時の政府の対応、福岡市民の生活、日本という全く違う文化圏にやって来た北朝鮮兵士達、ドロップアウトした若者達。そして、どう解決をつけるつもりなのか全く読めない中盤。

もともとスティーブンキングが大好きなのも、全く離れた沢山のイベントがだんだん縒り合わされ、一つの物語を作っていくこと、情景が目に浮かぶ様に詳細に描かれて行くこと、この二つの要素が私にとって読みたいストーリーの必須条件。初めて読んだ村上龍の小説技法も正にそれで、最初からぐぐっと引き込まれてしまった。

登場人物がとにかく多いので、馴染むまでが大変だけれど、上巻半分位読んだ辺りからもう止まらなくなってしまった。

とにかくリアリティがすごい。近未来というより、今日本でこういう事が起こってもおかしくないのでは??と思わせる程。随所に最近起こった実際の事件のことを盛り込んでいるせいなのかも知れないが、この間の選挙の事や最近の国際情勢のニュースなど見ていると、この本がフィクションと言うよりは予言の様に思えてしまう・・・。

本当に読み応えのある本だった。

さてさて、次読む本はどんな本かなぁ。楽天ブックスから昨日届いた本は4冊。

回想のビュイック8(エイト)(上巻)回想のビュイック8(上・下)/スティーヴンキング

未亡人の一年(上巻)未亡人の一年/ジョンアーヴィング

スティーヴンキングは最近のものはファンタジーに走っちゃっているので、どうかなぁ・・。でも、やっぱり読んでしまう・・。昔のシャイニングとかダークハーフとかの方が何回も読みたくなってしまうけれど・・・。濃い話だとうれしいなぁ。

ジョンアーヴィングは単純に好き。サイダーハウスルールも、ガープの世界も、人生って!!っていろいろ考えさせられてしまう。独特の設定も好き。

読書の秋~。本って最高!!




コメント